ヤクザ映画 in  東映スコープ

東宝、大映、ならばこちらも登場ですね。



東映スコ――――――――プ。東映とくれば、ウチはもうヤクザ映画。



ヤクザ映画と言えば、もう高倉健。健さんです。1972年の佐伯清監督作品「昭和残侠伝 破れ傘」。シリーズ全9作のうちの最終作です。早くWOWOWでエアチェックしたいシリーズなんですが、いまのところCS放送の東映チャンネルHDでエアチェックしたものを観ています。さすがにCSでのオンエアなので、東映作品独特のべっとりとした、赤く太い文字はエッジがジャギーっぽくなります。シリーズでは最大の見せ場となる、健さんと池部良の殴り込みのシーン、このあたりはスコープサイズが巧く活かされますね。また他の作品も含め、ヤクザ映画ならではの賭場や襲名披露、盃を交わすシーンなどが頻繁に登場しますが、ずらっと人が居並ぶ構図ではスコープの画面サイズが効きます。タイトルワークもスクリーンからはみ出さんばかりのボリュウム。



1968年の山下耕作監督作品「博奕打ち 総長賭博」。主演の鶴田浩二扮する中井信次郎の生き様、これなんぞはもう人間としての、男としての美学の鑑。というわけで、大東映を代表する作品として広く認められる一本です。WOWOWでのオンエアでシリーズ全作をチェックしたばかりです。本作には東映のヤクザ映画の生みの親として、多くの作品でプロデューサーを務める俊藤浩滋の実の娘、“緋牡丹のお竜”こと藤純子も出演。この頃の藤純子ってちょっと上戸彩や石原さとみっぽい雰囲気ですね。当時は相当に人気も高かったことでしょう。しかしなによりこのシリーズは、どの作品も若山富三郎がとにかくめちゃめちゃ怖い(笑)。



そして、深作欣二監督作の「仁義なき戦い」。1973年のシリーズ一作目です。スコープ撮影で、この作品ほど手持ちでキャメラをぶん回して撮っているという映画も珍しいのではないでしょうか。義理も秩序も失った若者たちの無鉄砲な熱い群像劇、スタンダードサイズの中に登場人物たちをぎゅうぎゅうに押し込める方が良いのかと思いきや、意外と横長のスクリーンサイズの持つダイナミズムがぴったりと作風に嵌まっているようです。人肌のトーンなどいかにも邦画、富士フィルムらしい発色ですね。



ところが、東映作品の旧作については他社に比べると、映画のハイデフ化はかなり遅れているような印象があります。絵のトーンも、同じ作品の中でもシークエンスによってかなりばらついている。いや、クオリティ管理の行き届いていない粗いフイルムの状態だからこそ、往年の東映映画館を思わせるのだ!…と、もはや手放しでは喜べないように思います。これからどうなるのかな、東映のプログラムピクチャー群は。「あとがないんじゃぁ…あとが…。」

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高倉健、北大路欣也 他

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「昭和残侠伝」シリーズの高倉健と池部良が再び顔を合わせる「冬の華」。傑作です。
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