フィルム上映で観る 若尾文子の『婚期』。



ラピュタ阿佐ヶ谷で1961年の大映作品、若尾文子の『婚期』を観てきました。この『婚期』(監督:吉村公三郎)はたびたびブログでも取り上げているように、ウチでは日本映画専門チャンネルHDでエアチェックし、ライブラリー化したディスクを今でも頻繁に見ています。ただ、この作品で使われているフィルムの「アグファカラー」は、本来はいったいどういう見え方をするのが正しいのか。これまで判然としないままでしたので、いちどフィルム(プリント)の状態で確認しておきたいとずっと思っていました。



ラピュタ阿佐ヶ谷の映写室。間違いなく今回は35mmフィルムでの上映です。さすがにロールの頭の方ではキズやゴミが入り、シーンによってはサウンドトラックが“よれている”ところもありましたが、プリントのコンディションは思いのほか良好。宮川一夫キャメラマンによるシネスコ画角、アグファカラーの色味を全編に渡ってじっくり確認できたのは大収穫でした。これからウチで映写する際のパラメーターの設定にも大いに参考になります。ついでながら、アナモフィックレンズによるカットごとのボケ具合も確認(笑)。



しかしなにより驚いたのは「音」! 声の張り、台詞の密度感が“デジタル音声”とはまるで違う。耳に痛いくらい「音」が塊になって観客席に向ってくる。なるほど、これが“フィルムの音”なんだな。“DCP vs.フィルム”。絵よりもむしろ音に大きな違いが出るのではなかろうか…。



ちなみにこれは以前のシステム、SONY VPL-VW85 + ELITE SCREEN Curve 235-85W の85インチサイズでの映写画面。フィルム上映に較べると鮮明で華やかな雰囲気があるものの、このパラメーターだと少々着物の色が鮮やか過ぎて、頬も赤味が強めになっています。もっと彩度は抑え目で、発色に“くすみ”もあっていいかもしれません。今となっては貴重なフィルム上映。ホームシネマでの“規範”となるという意味でも、機会を見つけてこれからも出来るだけ足を運びたいと思います。

婚期 [DVD]婚期 [DVD]
(2007/04/27)
若尾文子、野添ひとみ 他

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もうジャケットからして素晴らしすぎる!ブルーレイ化は…望み薄だろうなぁ。
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