シネスコカーブドスクリーン+アナモフィックレンズ(3)

その(3)は「カーブドスクリーン+アナモフィック上映システムに待ち受けるハードル」がテーマです。



①カーブドスクリーンは収納できない

アナモフィックレンズを使った上映のためには、まずはスクリーンを従来のフラットタイプからカーブドタイプにリプレイスしなければいけないことに加えて、カーブドスクリーンは湾曲していますので、自動にしろ手動にしろ、巻き上げて収納することが出来なくなってしまいます。まず第一のこのハードルでカーブドスクリーン+アナモフィック上映システムを断念せざるを得ない、という方は本当に多いと思います。 たとえばリビングなどの家族共用のスペースでの「出しっ放しのスクリーン」は、家人の了解を得られずにNGになってしまうポイント。シアター用の専用ルームか、あるいは自分だけの専用空間がないとそもそも実現は無理、ということになってしまいます。

②アナモフィックレンズに選択肢がない

現行品でホームシネマ用のアナモフィックレンズとして手に入るものはおそらく3モデルしかありません。シュナイダーのCDA 1.33×(マルチフォニック・サウンド扱い)、パナモーフのF480SYSとFVX200(オーエスプラスe扱い)。個人的にはプリズム式のパナモーフよりもシリンダー式のシュナイダーがお薦めです。しかし、ご存知のように相当に高価なものになります。もちろん、質の良いレンズなのですからそれ相応とも言えるのですが、プロジェクター本体と同じ程度(もしくはそれ以上)の投資をレンズセットのために必要とすることに躊躇いを感じるユーザーは少なくないでしょう。

③我流システムが成功する保証がない

プロジェクター用に用意されているアナモフィックレンズは高価になる。そこで撮影カメラ用のレンズを転用してみる、という方法があるわけですが、ここでも問題があります。これまでの経験などを踏まえても、うまくシステムに組み込めるかどうかは「やってみなければわからない」のです。ほとんどバクチです。(とはいえ、これまでこの方法で「導入に失敗した」という話は聞いたことがありませんが)やはり使えるレンズも限られていて、知る限りではパナソニックのAG-LA7200(生産完了)とSLR MAGICのANAMORPHOTの2モデルのみ。シュナイダーやパナモーフに較べると遥かに手に入り易い価格帯ではありますが、安いというものでもありませんし、「やってみなければわからない」のならば「やるわけにはいかない」、そう判断されても当然だと思います。



「うちのシステムだとどうか?」。これまで本気になって導入を考えてこられた方々は既に何度も何度もシミュレーションをされてきたことと思います。日本国内でカーブドスクリーン+アナモフィック上映システムが初めてプレゼンテーションされてから7年あまり。いっこうにポピュラーなシステムになり得ないのは、実現を阻む高いハードルをいくつも超えなければならないという問題を、いまも根本的に抱えているからにほかなりません。



かといって、ごくごく一部のファンのためにこれからプロジェクターメーカーやスクリーンメーカーが質の良いリーズナブルなアナモフィックレンズを製品化し、併せて既存のシステムに導入するためのメソッドを研究、確立するということなどはとうてい考えられませんし、ガレージメーカーがそれを担うというのもまったく現実的ではないでしょう。もう八方塞がり。悲しいかな、それが現在の国内におけるカーブドスクリーン+アナモフィック上映システムの現状です。唯一と言っていい、いま最も確実で失敗のない方法は、専用ルームを確保し、お金を貯めて(←)、マルチフォニック・サウンドにインストールまでお任せして一式をポン!と導入する。もうこれしかない。もちろん、これはこれで…高いハードルなわけですが。



しかし!思い返せば六畳間にムリムリ三管式プロジェクターを導入する猛者、各人各様に創意工夫を凝らしながらトライをする努力を厭わない方々も、かつてはオーディオ&ビジュアルファンの中にはゴロゴロいらっしゃいました。もしかしたら、これから“ウルトラC”的なアプローチ方法がなにか見つけられるかもしれません。いや、見つけてください(笑)。まだまだ終わったわけじゃありませんよ、きっと。    (終)
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